職務経歴書の書き方は「編年体」式と「キャリア」式どちらを選べばよいか

次に、職務経歴書の書き方のスタイルについて説明する。職務経歴書のスタイルには、「編年体14と呼ばれるものと、「キャリア」式と呼ばれるものの2つがある。

 

「編年体式」は最もオーソドックスなスタイル

編年体式は、最もオーソドックスな職務経歴書のスタイルである。「編年体」とは、歴史上の出来事を年月の流れに沿って記述していくことを指すことばだ。つまり編年体式の職務経歴書とは、年月を追って職歴を勤務先ごとにまとめているもののことである。

最近の職務経歴書で増えているのは、「逆年代順」で書かれたものだ。逆年代順とは、最初に最も新しいキャリアを書く方式で、編年体式の一種である。特徴は、時間の経過に沿ってまとめる「時間順」ではなく、まず現在から書き起こし、時間をさかのぼっていくという順序を取っていることだ。

中途採用に当たる企業にとって、真っ先に知りたいのは、応募者のここ数年間の職務内容や実績である。この逆年代順では一番新しい情報がまず目に入る点で印象がよい。忙しい担当者にあなたのキャリアをすばやく伝える意味においても、ぜひおすすめしたい書き方である。

この書き方は、キャリアアップのための転職が定着しているアメリカで多く見られる。日本でも最近の転職熱の高まりとともに、外資系企業への応募者などを中心に逆年代順が広まってきた。

編年体で書くことのメリットは、昇進や実績をどのように重ねていったのかが採用担当者に理解されやすいこと。

デメリットとしては、自分のアピールしたい職務内容について特に印象づけるようにしにくい点が挙げられる。そのため、別に項目を立てて、クローズアップしたい内容について書く、といった工夫が必要になる。

職歴が長くなる人の場合、編年体式で職務経歴書を書くと、延々と時間の経過に沿った職歴が続き、担当者は読みづらくなってしまう。これを避けるには、最初に職歴の要約をつけるとよい。担当者はその要約をまず見て、あなたのキャリアの全体像を把握してから個々の職歴の内容を見ていくことができる。

「キャリア」式はメリハリを利かせることができる

「キャリア」式は、自分が経験したこと、強調したい職務経験を中心にまとめるという方式だ。

この方式なら、転職にあたって、自分が最もアピールしたいと思う職歴を重点的に書くことができる。採用とは直接関係のない職歴は簡単にまとめて、メリハリの利いた構成にすることも可能になるというメリットがある。「編年体」式に比べると、まとめ方が自由であり、自分なりの工夫をこらすことも可能だ。

キャリア式がマッチするのは、まず特殊な技能や技術を持っている人。専門技術を具体的な項目に分け、過去の実績を示すことにより、企業に自分の適性や能力を訴えることができる。

職歴が短く、「編年体」式ではアピールする力が弱くなってしまうという人の場合も、キャリア式に適している。キャリア式では自分のやってきた職務について思いきって詳しく書くことが可能だからだ。しかし、採用企業の求めている内容と違ってしまっていては逆効果にもなりかねないので注意したい。

これまで自分が経験してきた職務内容を洗い直して、希望する職種に少しでも関連している内容をピックアップし、強調するとよい。

キャリア式には、職歴が長い人だと、職務ごとの勤務年月などが分かりにくくなってしまうという欠点がある。

これをフォローするには、勤務先別、年代別にまとめたプロフィール(略歴)をつけるといいだろう。採用担当者の印象も一段とアップするはずだ。