有効な求人情報はどこで得られるか

情報誌·新聞の特徴は?

では、就職·転職情報の具体的な収集方法について紹介していこう。

書店やコンビニに行くと、就職·転職情報誌がたくさん並んでいる。これらの情報誌に掲載されている情報は、比較的若い人を対象にしているのが特徴だ。年齢でいうと、35歳くらいが上限といっていい。

一方、新聞では比較的年齢の高い求人も扱っている。35歳以上の管理職なども多い。新聞の情報の最大の魅力は、何といっても毎日、最新の情報が掲載されているところだ。全国紙には大企業を中心にいろいろな企業の求人広告が掲載されている。曜日によっては「求人特集」と題して、数ページにわたる大量の情報が掲載されることもある。

このほか、英字紙や経済紙、業界紙、スポーツ紙などでも、職種別に特徴のある求人広告が掲載されているので、ぜひ、比較してよく見てもらいたい。地方での就職を考えているのであれば、希望する地域で発行されている有力紙を取り寄せてチェックするという方法もある。一度に多くの新聞を買い集めるのは大変だが、それは図書館を利用すれば、即解決である。

そして、言うまでもないが、最も有力な求人情報はインターネット上に氾濫している。Googleでちょっと検索しただけでも、数々の転職サイトや転職エージェントが見つかるだろう。

おすすめの転職エージェントや転職サイトの口コミはコチラに譲るが、どこを選んでもそれほど差がないように思える。

こうした媒体ごとの情報の特質をあらかじめつかんでおけば、必要な情報の収集はより効率的に進めることができる。

大企業をまず捨てよ

次に注目すべきなのは、掲載されている企業の規模だ。

求人欄で最初に目がいくのは、どうしても、名前の通った大手企業だ。

しかし、思いきってここで、有名企業を一切捨ててしまうのも一つの方法である。大企業の求人は、待遇がよくても採用人数が少ないことが多い。そのうえ、ネームバリューのある企業とあって、応募してくる人数は多い。いきおい競争率は高くなる。最近は、完全な「買い手市場」、企業によっては100倍を超えることもある。

そうした競争の激しい企業ばかりを狙っていたのでは、就職先、転職先はなかなか決まらない。そこで、こうした大企業はパスし、中堅·中小企業に狙いを絞るのも一つの作戦である。

人材紹介会社や人材銀行を有効に活用せよ

就職·転職のための有効な情報源は、なにも求人情報誌や新聞だけではない。

あなたの転職活動をサポートしてくれる公的な機関や民間企業もある。こうした機関や企業をうまく使うことで、転職活動はよりスムーズで充実したものになる。

民間の人材紹介会社は、現在では全国に100社以上あるといわれている。

こうした会社の役割は、求人をしている企業と転職希望者の間に立って、橋渡しの役割をして、転職を成功させることにある。転職を、企業と転職希望者の「結婚」のようなものだとすると、「仲人」のポジションを占めるのが人材紹介会社だといえる。

こうした会社は、「登録制」というシステムをとっているところが多い。

登録にはお金はかからないところが大半だ。履歴書·職務経歴書を書いて提出すれば、登録は完了し、求人があれば連絡がもらえる。

人材紹介会社で就職に有利な条件は、やはり専門的な職務経験やマネジメントの経験があることだ。

規制緩和によって、人材紹介会社で紹介できる職種は増える傾向にあり、専門職だけを紹介していた会社が、営業職などにも手を広げていくということは十分にあり得る。

人材紹介会社を利用するポイントは、会社によって紹介する業種や職種に得意,不得意の分野があるということ。どういう分野の職種が得意な会社なのかは、電話で問い合わせるときに直接聞いてみるといい。

人材銀行(東京人材銀行\東京都千代田区有楽町2-0-1東京交通会館11階TEL03-3212-1996)は民間と違い、公的な職業紹介機関である。ここは専門職の求人が多いのが特徴だ。特に管理や販売、経理などの職務に精通している人にはうってつけといえる。

人材紹介会社と人材銀行の両方に共通しているのは、登録は早ければ早いほどいいという点だ。できれば、在職中に登録してしまうのが一番よい。紹介されても、気に入らなければ断ることも可能だからだ。

求人広告と違ってどちらも「買い手市場」のシステムであるため、すぐに適職が見つかるとは限らない。しかし、広告だけに頼っているよりは、よい情報にアクセスできる可能性ははるかに高い。したがって長期戦の構えで活用するスタンスが必要である。

日本実業出版社「必ず成功する 履歴書・職務経歴書の書き方・見せ方」からの抜粋

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